実印として三文判を印鑑登録できる?元実務担当者が回答します

三文判を実印として登録しても大丈夫なの?

という質問が定期的に出てきます。

ここでは、印鑑登録事務を担当していた経験から、三文判を実印として印鑑登録できるのか、危険性はあるのかなどについて解説していきます。

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結論からお伝えすると、三文判を実印として印鑑登録できる可能性は高いですが、市区町村の判断によって結果は異なります。
あとは、ご自身の判断で登録するかどうかを検討してみてください。

三文判とは

三文判のイメージ
簡単に言うと、安いハンコのことです。

時代劇などで見かける昔の貨幣の単位で一文二文などというのがありますよね。

あまり価値のないことを「二束三文」などと言い表されることがありますが、つまり三文判とは「三文の価値しかないハンコ」のことになります。

現在では、文具店や100円ショップ、ホームセンターなどで上の画像のような販売方法がされているハンコですね。

全く同じ印影のハンコを大量生産し、安く販売されているハンコを指します。

認印やシャチハタとの違いは?

三文判とシャチハタの違い
三文判は安いハンコであることから、多くの人に使われています。

その用途は、ひとそれぞれですが、三文判は「認印」「銀行印」「実印」として使用されることがあります。

つまり、三文判はあくまでも安いハンコを指すのであって、使い方である認印や銀行印、実印と違いを比較するものではありません。

実印について詳しく知りたい方は「印鑑登録の知っておくべき基本事項」を参考にしてください。

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三文判でも「銀行印」や「実印」となることがあるということです。
また、三文判とシャチハタとの違いですが、そもそも仕組みが違います。

シャチハタは、正確にはシャチハタ社製の浸透させたインクを使って押印するゴム製のハンコのことです。

現在では、他社のゴム印を含めて広い意味で浸透式のゴム印のことをシャチハタと呼ぶことが多いです。

シャチハタの特徴
シャチハタは朱肉を使わず、インクを使用します。
押印したインクは長期保存には向かず、インクが消えてしまう可能性が高いため、大切な書類への使用が認められないことが多いのです。

三文判を実印として印鑑登録できる?

三文判でも印鑑登録可能
あなたの住民登録がある市区町村の条例に合致した印鑑であれば、三文判を実印として印鑑登録することはできます。

一般的に印鑑登録できない印鑑

  1. 氏名、氏、名若しくは通称または氏名若しくは通称の一部を組み合わせたもの
  2. 職業、資格、その他氏名または通称以外の事項を表しているもの
  3. ゴム印その他の印鑑で変形しやすいもの
  4. 印影の大きさが一辺の長さ8ミリメートルの正方形に収まるもの又は一辺の長さ25ミリメートルの正方形に収まらないもの
  5. 印影を鮮明に表しにくいもの
  6. その他登録を受けようとする印鑑として適当でないもの

(その他、印鑑については「印鑑登録できる印鑑」を参照してください)

100円ショップなどで販売されている三文判の大きさは10mm~12mm程度、大きさとしては条件をクリアしていることがほとんどでしょう。

この中で、三文判が制約を受けそうなのは、③の「変形しやすい」と⑥の「印鑑として適当でないもの」です。

三文判はプラスチック製のものが多く、各市区町村が変形しやすいと判断されれば実印として登録するはできません。

また、大量生産品であることから、実印として不適当だと判断される可能性もあります。

私が印鑑登録事務を担当していたとき、プラスチック製の三文判を印鑑登録することは多くありました。
問題なく登録できる市区町村は多くあると思いますが、あなたが登録申請する市区町村に確認されることをおすすめします。

三文判を印鑑登録するのは危険?

みんなはどう思っている?

三文判の是非アンケート結果
三文判を実印として登録することについて、多くの人はどう感じているのでしょうか。

当サイトでは、独自に100名の方を対象にアンケートを実施しました。

結果としては49%もの人が三文判は実印にふさわしくないと回答しています。
さらに、その理由は次のとおりです。

三文判が実印にふさわしくない理由

  • 悪用される可能性がある
  • 実印としての品格が不足
  • 破損しやすいから

三文判を印鑑登録するのは危険!おすすめはしない

三文判を実印として印鑑登録できる可能性があることはお伝えしたとおりです。

私が実務を担当しているときにも、三文判を実印として登録される方はそれなりに多くいらっしゃいました。

実印に対して無頓着な方や、とにかく急いで契約したい人がほとんどですね。

しかし実印は、ハンコと印鑑証明書、そしてあなたの本人確認書類とセットで初めて効力を発揮します。

そのうちのひとつであるハンコが三文判だった場合、複製するまでもなく同じ三文判を入手することで、あなたの実印を他人が簡単に入手できることになってしまい大変危険です。

また、実印を使うのはとても重要な法律行為を行うときです。

そんなとき、三文判を実印としてあなたが使用すれば、契約相手方は不安に感じるかもしれません。

先のアンケート結果にもあるとおり、実印には品格が必要と考えている方も多くいらっしゃいます。

安全と信用のためにも、三文判以外の印鑑を実印とすることをおすすめします。