住民票と戸籍謄本の違いわかりますか? | 元市役所職員が解説

扶養に入る手続きやパスポートの申請、婚姻届の提出に添付するなど、役所で取得する証明書の定番といえば、「住民票」と「戸籍謄本」ですよね。

しかし、手続きによってどちらを求められるか違いますよね。

言われるがままに準備していますが、住民票と戸籍謄本の違いわかりますか?

ここでは、元住民登録・戸籍担当者が、住民票と戸籍謄本の内容の違いや、どこで取得するのかなどについて解説していきます。

住民票と戸籍謄本は証明する内容が違う

住民票も戸籍謄本も、あなたや家族の情報を公に証明することができる書類という点では同じです。

しかし、そもそも基になる法律も違えば、書かれている内容も違います。

簡単にまとめたのが次の表です。

違い 戸籍謄本 住民票
管轄省庁 法務省 総務省
根拠法令 戸籍法 住民基本台帳法
証明する内容 血縁や身分関係 住所や世帯など生活内容
取れる場所 本籍地の役所 住所地の役所

住民票は居住関係を証明するもの

住民票のイメージ
[住民票のイメージ]
住民票とは、住民の居住関係を記録したものです。

他には、住民票コードやマイナンバーなども記録されています。

戸籍よりも、生活するうえで身近な情報を記載されているものと思って良いと思います。

管理人吹き出し画像
本籍地や筆頭者を記録していることで、戸籍と紐づけられているわけですね

住民票の記載内容

氏名・生年月日・性別 戸籍と同じく、対象の人の氏名と生年月日に加え、性別
世帯主名 住民票を構成する集団のリーダーの名前
続柄 世帯主から見た続柄
住所 届出された居住している場所
住民となった日 その市区町村内に初めて住所を置いた日
前住所 現在の市区町村に入る直前の住所
本籍地 戸籍を置いている所在地
筆頭者名 戸籍の初めに名前が載っている人
住民票コード 住民ひとりずつにある11桁の数字
個人番号 住民ひとりずつにある12桁の数字

戸籍謄本は血縁や身分を証明するもの

戸籍謄本のイメージ
[戸籍謄本のイメージ]
まず戸籍謄本とは、血縁関係や出生や養子縁組、婚姻や死亡などの身分関係を記録したものです。

現在では3世代が同じ戸籍に入ることはできず、婚姻すると両親の戸籍から抜けて夫婦の戸籍が新たに作られます。

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子供が生まれると、おじいちゃんおばあちゃんの戸籍には入れないからですね。

戸籍謄本の記載内容

本籍地 戸籍を置いた所在地のことで、住所とは無関係
筆頭者 戸籍の初めに名前が載っている人
編製日 戸籍が作られた日付
名前・生年月日 住民票と同じく、対象の人の氏名と生年月日
父母の名前 養親ではなく、生物学上の父母の名前
筆頭者からみた続柄 夫、妻、長男、二女など
身分事項 出生や婚姻などがあったこと

謄本と抄本の違い

戸籍謄本と抄本の違い

POINT謄本(全部事項証明)は戸籍内すべての人の情報を表したもので、対して抄本(個別事項証明)は戸籍内の一部の人の情報だけを表した書類のことです。

住民票と戸籍謄本の6つの違い

①取得できる役所の違い

どちらも市区町村役場で取得することができますが、それぞれ管轄している市区町村役場が違います。

住民票 住民登録地のあるの市区町村役場
戸籍謄本 本籍地のある市区町村役場
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どちらも同じ窓口で、「市民課」や「住民課」などの名称が多いです。

②集団の違い

どちらも家族で作るというと、少し誤解が生じると思います。

住民票は居住の事実を記載するものなので、血縁関係があろうがなかろうが、同じ住所に居住していれば他人であっても同一世帯となることができます。

例としては、同棲関係であったり、内縁関係などが挙げられます。

また、同じ住所に居住していても、実体に合わせて別の世帯とすることもできます。

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世帯は、収入など生計関係で判断することが多いです。
それに対して、戸籍は原則として血縁関係や養子縁組など身分の関係で集団を作ります。

住民票と違い、実体的なものではなく、法律上の身分関係で戸籍を作るということ。

住民票 実際の居住実態から判断して世帯を作る
戸籍謄本 法律で決められた血縁関係や身分関係で戸籍を作る
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住民票の世帯は届出により、簡単に変更できますが、戸籍の集団は家庭裁判所の判断など安易に変更することはできません。

住民票は外国人も対象だが戸籍は対象外

とても大きな違いですが、住民票は「旅行などの一時滞在を除いて、外国人も対象になる」という点です。

これは、外国人の方も日本国内で生活している以上、行政サービスを受けたり、税金の支払いが発生するからです。

もちろん、マイナンバーも持っているので、住民票上の記載内容に多少の違いはあっても、基本的には日本人と同様に扱われます。

対して、戸籍は日本国籍があることが必要になります。

日本人が外国人と婚姻した場合でも、日本国籍を持っていない人は戸籍に記載されることはありません。

帰化などにより、日本国籍を取得した場合は、戸籍に記載されるということはあります。

③住所と本籍の違い

住所は実際に居住している場所のことを指しますが、届出によるものであり、役所が実際に居住しているかを確認することは少ないです。

学生など、住民票の住所を実家のままにしておき、実際には学校の近くで生活しているというケースもあります。(本来はNG)

実際に居住の実態がないということがわかれば、役所担当者が居住実態を調査して、住民票を消してしまうこともあります。(職権消除)

対して、本籍地は戸籍の作成時点で番地が存在していれば、全国どこでも本籍地とすることができますから、何らかの実態を伴うものではありません。

実際、皇居や国会議事堂などの番地に本籍を置いている人は、全国的にとても多くいらしゃいます。

住民票 実際の居住している場所
戸籍謄本 戸籍を置いている所在地

④世帯主と筆頭者の違い

先ほど、住民票は居住関係で作成されるものだとお伝えしました。

世帯主は、居住関係の中でリーダーとなる人を世帯主として届け出ます。

収入で判断することもあれば、続柄などで判断することもあり、世帯主は後からでも変更することが可能です。

対して、戸籍については法令上のものであり、決められた筆頭者を変更するとなると、婚姻・離婚・養子縁組など身分関係の変更が必要になります。

住民票 世帯のリーダーとなる人
戸籍謄本 戸籍の初めに書かれている人

⑤続柄の記載の違い

住民票と戸籍どちらにも続柄という項目があります。

世帯主や筆頭者から見た関係性を示しますが、例えば子供を指す場合、戸籍では「長男」「二女」などと順位や性別がわかるように記載されています。

対して、住民票の場合は単に「子」だけです。

また、住民票は3世代でも入ることができますから、仮に世帯主がおじいちゃんで、その孫を指す場合は「子の子」と記載されます。

住民票は他にも、「妻の子」や「子の妻の子」など「○○の○○」というような表記があるのも特徴です。

⑥取れる人の違い

代理で取りに行ってもらう場合には、お願いする人に注意が必要です。

委任状なしで取得できる人は次のとおりです。

住民票 同一世帯内の人
戸籍謄本 配偶者・直系尊属・直系卑属・同じ戸籍内の人

住民票の場合、同棲していても別世帯として登録していれば、代理で取りにいくには委任状が必要になってきます。

他にも、親や子であっても別の住所に住んでいると委任状が必要なんですね。

戸籍の場合は、親や子の直系の方であれば、別の住所地であっても委任状なしで取ることができるという違いがあります。

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どちらもマイナンバーカードを使ってコンビニで取得可能ですから、今ではそれほど代理をお願いすることはないかもしれません。

取り方はどちらもほとんど同じ

住民票も戸籍謄本も、管理している役所の場所が違うだけで、どちらも市区町村役場です。

基本的には次の方法で取得ができます。

  • 開庁時間に窓口に来庁して取得する
  • インターネットや電話で予約して、時間外や休日に役所に取りに行く
  • 郵送で請求する
  • マイナンバーカードを使ってコンビニで取得する

住民票と戸籍謄本の違いまとめ

住民票が居住関係、戸籍謄本が身分関係を証明するための書類であることをお伝えしてきました。

また、請求する先の役所が違うというのもポイントです。

特定の手続きであれば、住民票か戸籍謄本どちらが必要なのか指示があるはずですから、それに従って取得しましょう。

他にも、あなたが証明しなければならない内容によって、どちらが必要なのか考える必要がありますね。

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