実印選びで最も悩むのが素材選びです。
素敵な素材が沢山あって、どれを選べば良いのかわかりませんよね。
それぞれの印材の種類や特徴、違いも知らないし、値段も随分と差があると聞きますよね。
男性や女性でも人気の素材は違うだろうし、買った後の手入れなんかも気になります。
ここでは、実印に使われる素材の種類や特徴、人気や選び方について、当サイト独自のアンケート結果をふまえながらお伝えしていきます。
実印に使われる素材の種類と違い
実印作成時によく見かける印鑑素材をまとめています。
押しやすさや耐久性は、私が印鑑登録の実務をしていた経験と、各販売店の判断をもとに評価させていただいています。
価格帯については、15mmのサイズのネット通販専業系のお店の値段を参考にさせていただいています。(価格調査時点:2019年5月)


柘(つげ・あかね)

【押しやすさ】
【耐久性】
比較的安い素材で、印鑑の他にも将棋の駒などに使われています。
とても軽くて扱いやすい印材として、古くから人気があります。
押印後は小まめに朱肉をふき取るなど手入れしなければ、朱肉の油分などが染み込んでしまうことがあります。
黒壇(こくたん)

【押しやすさ】
【耐久性】
仏壇・仏具に使用される木材系の材質ですが、非常に硬くて耐久性があります。
最近では、白壇や赤壇、緑壇なども印材として販売されることも多く、ほのかな香りがすることで人気があります。
杉・屋久杉(すぎ)

【押しやすさ】
【耐久性】
非常にリーズナブルで、エコな印材です。柘に比べると耐久性が高いのが特徴です。
しかし、杉の中でも屋久杉を素材とした場合、耐久性なども高くなりますが、その希少性から値段は一気に跳ね上がります。
屋久杉の場合の価格帯は、12000円~39800円でした。
彩樺(アグニ)

【押しやすさ】
【耐久性】
合板印材のエコ素材です。
樺の木と樹脂を高圧で圧縮して作られていて、耐久性が高く通常の木材系の素材よりもひび割れしにくいのが特徴です。
また、黒や赤、茶色などカラーも選ぶことができ、女性に人気の印材です。
琥珀(こはく)

【押しやすさ】
【耐久性】
木の樹脂の化石ですね。
ヨーロッパでは「幸せをもたらす石」と呼ばれ、見た目がとてもきれいな材質で、女性から人気があります。
ただし、耐久性は高くありません。また、直射日光などによる変色や、水分などに弱いため必ずケースに入れて保管するなど、手入れが必要になります。
黒水牛

【押しやすさ】
【耐久性】
使い込むほどに味わい深いものとなっていくと言われる水牛の角が素材になっています。
乾燥に弱いため、椿油やオリーブオイルを使った手入れをしないと、割れの原因になってしまいます。
オランダ水牛

【押しやすさ】
【耐久性】
水牛の角で、高級な素材として古くから男女問わず人気があります。
印材ごとに模様が違うのが魅力です。素材自体の質にランクが分かれていることが多く、価格帯も広くなります。
黒水牛と同じく乾燥に弱いため、日々の手入れが重要になります。
象牙

【押しやすさ】
【耐久性】
最高級印材として昔から人気があります。
朱肉の馴染みが良く押しやすく耐久性が高い素材です。
ただし、ワシントン条約により指定されている動物で、ルールを守って販売することはできますが、密漁などの被害が大きくなり絶滅の危険性があることから、販売を停止しているお店が多くなっています。
チタン系

【押しやすさ】
【耐久性】
耐食性が強く錆びに強い。さらに金属としては軽量ながら高い耐久性が魅力の素材です。
最近では、さまざまなカラーも販売されていて、高級感もある印材として男性から特に人気があります。
最大のメリットは、水洗いができるなど手入れが簡単なことから、認印など普段使いにも最適。
詳しくは「チタン印鑑のメリット・デメリットを解説」を参照してください。
パワーストーン系

【押しやすさ】
【耐久性】
水晶やローズクォーツ、タイガーアイなどパワーストーン好きにはたまらない印材です。
石ごとに意味を持っているので、自分に合ったものを見つけると良いかもしれませんね。風水や運気などにも配慮することができますね。
ただし、ある程度の強度はあるものの、落としてしまったとき割れてしまう可能性があります。
また、素材となる石により値段がかなり違います。
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印鑑素材比較表を開く
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素材名 価格帯 押しやすさ 耐久性 柘
(つげ・あかね)1020円~5000円 3.5 2 黒壇
(こくたん)2480円~5000円 3.5 3 杉
(すぎ)3780円~3880円 3.5 3 彩樺
(アグニ)2180円~5100円 3.5 3.5 琥珀
(こはく)7080円~15300円 3.5 2.5 黒水牛 3130円~8800円 3 3 オランダ水牛 4280円~16300円 4 3.5 象牙 16200円~ 4.5 4 チタン系 5860円~17890円 4 5 パワーストーン系 7900円~35000円 3 3
実印素材人気ランキング
当サイトでは、20代から60代の男女100人(男性:47人、女性:53人)に「実印に選びたい素材」について独自にアンケート調査を行いランキングの根拠にしています。
結果は次の表のとおりでした。
印鑑素材 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
プラスチック (三文判) |
11% | 6% |
チタン | 19% | 11% |
黒水牛 | 28% | 21% |
彩華 | 6% | 9% |
オランダ牛角 | 15% | 23% |
黒壇 | 11% | 9% |
楓 | 2% | 2% |
アグニ | 0% | 2% |
琥珀 | 0% | 8% |
柘 | 0% | 0% |
杉 | 6% | 2% |
パワーストーン系 | 2% | 8% |
男性に人気の印材
男性の人気は、「1位 黒水牛」「2位 チタン」「3位 オランダ水牛」の順となりました。
女性の4位以下がばらけているのと違い、男性の場合は4位の黒檀までに集中していることですね。
それ以上に驚くのは、11%の方が三文判でも良いと考えているということでした。
この結果で黒水牛は昔も今も人気があることはわかりましたが、個人的にはあまりおすすめしません。
黒水牛は乾燥に弱く、購入時にはとても美しい黒ですが、印鑑登録の実務をしていて感じたことは、ほとんどの方は購入後に手入れをしないということです。
そのため、枠が割れていり、朱肉がかなり硬くなるまで固まってしまっていたり、まったく美しさがなくなってしまっている黒水牛の実印を多く見てきました。
その点、2位のチタンはぶつけても欠けにくいですし、何よりも水でじゃぶじゃぶ洗えますから、手入れをサボってもすぐに新品同様の輝きに戻すことができます。

女性に人気の印材
女性の人気は、「1位 オランダ水牛」「2位 黒水牛」「3位 チタン」の順となりました。
次いで、「彩華」「黒檀」「琥珀」が続いていて、男性ほど人気が集中していないことがわかります。
3位に「チタン」が入っていることには少々驚きましたが、最近ではチタンにもいろいろなカラーが用意されていたり、アタリにスワロフスキーや天然石を入れることができるなど、高級感と美しさを両立したような商品もあるからかもしれません。
他の素材を見てみても、おしゃれな印象を受ける素材が入っています。
琥珀などはとても美しい印材で私も娘が生まれたときにプレゼントしましたが、とてもきれいです。
ただし、琥珀は乾燥や湿気には弱いのでケースに入れて日陰で保管するなど少し手入れに気を使う必要があります。
おすすめしたい実印素材の選び方
先ほどと同じ20代から60代の男女100人(男性:47人、女性:53人)を対象にして「実印の素材選びのポイント」について独自にアンケート調査を行いました。
結果は次の表のとおりでした。
素材選びのポイント | 男性 | 女性 |
---|---|---|
押しやすさ | 38% | 30% |
かっこいい素材 | 15% | 9% |
高級感のある素材 | 28% | 42% |
かわいい素材 | 0% | 4% |
パワーストーンなどの運勢 | 0% | 2% |
メンテナンスの楽なもの | 4% | 6% |
男女ともに「押しやすさ」「高級感」を重視されているようですね。
それぞれみていきましょう。
素材の値段
実印は、印鑑の中でも特別重要なものです。
そのため、高級感を求める方が多いようです。
素材の種類のところでネット通販による価格帯の目安をお伝えしていますが、実印は印材によってかなり値段が違ってきます。
黒水牛やオランダ水牛のように、同じ素材であってもランクが違うものが用意されているものもあります。
他の素材によっても、企業規模や仕入れルート、質の違いでショップごとに値段は違います。
例えば、チタンを安い値段で売っているお店もありますが、チタンの純度が違うなど質の差が理由の場合もあります。
ハンコヤドットコムさんなど、すべて純チタンを使用していると質のアピールしているショップもあります。
素材価格だけで判断せず、素材の質や彫り方などの仕上げについても確認してから購入するようにしましょう。
押しやすさ
実印は、認印や銀行印よりも重要な書類に捺印することが多く、押し直しが難しい書類が多いと思います。
また、印鑑証明書と合わせて印影を照合することになるため、しっかりと捺印する必要があります。
印鑑は素材によって押しやすさがかなり違います。
正確にいうと、素材によって朱肉のノリに大きな違いがあります。
私は市役所勤務時代に、市民の方の実印をお預かりして、登録する仕事をしていましたが、新しい印鑑の場合はほとんどが押しやすいです。
ただし、石系の素材の場合は仕上がりによっては朱肉がノリにくいものや、印鑑マットの上で滑ってしまうことも多くありました。
また、手入れのされていない印鑑はホコリや以前の朱肉の塊などのせいで印面に凸凹ができているものなども印影がとりにくかったです。
朱肉ノリや押しやすさということであれば、木材系やチタンが良いかと思います。
購入後の手入れができるのであれば、黒水牛やオランダ水牛も良いと思います。
耐久性・手入れのしやすさ
ここまで、何度かお伝えしましたが、手入れについては意外に重要です。
基本は、捺印後の朱肉はしっかりとふきとり、ケースに入れて保管することです。
さらに、牛角系の素材や琥珀など天然樹脂系のものは乾燥にも弱いため椿油などで軽くふいてから保管しましょう。
柘などの木材系は、朱肉の油分を吸い取ってしまうので、しっかりとふきとることが大切です。
手入れなんてしないという方は、水洗いできる「チタン」か「パワーストーン系」のものが良いと思います。
風水・運気などの運勢
こちらは機能的なお話ではありませんが、印鑑と運勢は合わせて語られることが多いですよね。
気にされる方はされるし、されない方もいらっしゃいます。
風水などでは色を参考にして印材を選ぶ方もいらっしゃいます。
色や素材だけでなく書体などでも開運ハンコなどでは聞く話です。
パワーストーンなども、その石が持つ意味など運気を気にされる方もいらっしゃいます。
気になる方は、印鑑の風水・運気などについても考慮に入れてみてはいかがでしょうか。
実印素材の豊富な通販サイト
ここまで、実印の素材の種類や選び方についてお伝えしてきましたが、他にも多くの印材があります。
次におすすめするネット通販店は、どちらも取り扱い印材が多く、実印の素材選びに役立つと思います。
一度サイトを見てみて検討してみてはいかがでしょうか。
パワーストーン系にも強い「はんこプレミアム」
取り扱い印鑑素材はなんと約50種類!!
価格も手頃でありながら、10年保証が付く商品などもあって安心して購入することができます。
一般的な素材はもちろん、パワーストーン系の素材も多く扱いがありますから、まずはこちらでどんな素材があるのか、価格はどれくらいなのかチェックしてみてはいかがでしょうか。
質の高い純チタンを使用「ハンコヤドットコム」
取り扱い印鑑素材は30種類以上。
パワーストーンの取り扱いがないのが残念ですが、それ以外の印材はほとんど取り揃えてあります。
最近では安いチタンが販売されるようになって理由が心配な方も多いと思います。
その点、チタンについては取り扱い商品すべて「純チタン」を使用しているため、印材の質は信頼できます。
また、上場企業であるため情報の取り扱いなどでも安心して利用できるネット通販店です。